食事療法のポイント

食事療法のポイント

腎臓病を患った方が行う食事療法のポイントは、腎臓病の進行を遅らせることと、体調を良好に保つことにあります。透析の要らない保存期のうちは、食事療法次第で腎不全が進行しないようにできますし、透析導入を遅らせることができます。実際に透析が必要となってからも、できるだけ健康な状態で透析を行っていく上で、食事療法は非常に重要な治療法です。浮腫が酷かったり尿の量が少なすぎる場合、塩分だけでなく水分の制限も重要となります。こうした際の制限は、飲料水に限らず、食品中における全水分が相当します。浮腫そのものが無い或いはそこまで酷くない場合制限を設ける項目は塩分だけになります。制限時の水分量に関してはあくまでも現段階での病状や尿量を踏まえて医師が決めます。脱水状態に陥ると腎臓機能はどんどん低下していきますので自分勝手な制限はしてはいけません。水に溶けやすい性質を持つカリウムで野菜・芋類を食材に使う場合、小さくカットし水さらしもしくは茹でこぼしを終えてから調理に進みましょう。茹でる事で除外できるカリウムの量は、食材の品目や調理時の形状・水の量・処理時間によっても異なります。一般的にはほうれん草等の葉物野菜だと45%、いんげんなどの豆類で約30%除去できます。小さめに切ったり、茹でた後によく水を切ったり、搾るようにすると、より多く除去できます。人間の体にとって重要な3大栄養素に糖質・たんぱく質・脂質があります。糖質や脂質は体の中で燃焼すると水と二酸化炭素になり、腎臓や肺に蓄積しにくいのですが、たんぱく質については性質上分解されると約7~8割が窒素を有する余計な老廃物に変移するため、排泄のタイミングで多少なりに腎臓に負荷が生じます。ですので、日頃から摂取するたんぱく質の量をセーブするようにしましょう。体の機能を保つ上で最低限のたんぱく質の量は体重1kg換算0.6g/日であり、一日分で言えば30~40gに相当します。腎臓病を患うと糸球体が蝕まれるため血流が悪くなり、本来体外へ除去されるべきナトリウムや水分が体内に残ってしまいます。この他、尿と同時に体外へ出されるはずの老廃物に関しても、増加する事態になります。その結果 窒素が血液中に増えて、尿毒症を起こす火種となったり、ナトリウム量の増加で高血圧を招く恐れがあります。ですので水分・塩分・蛋白質・エネルギーに関して、正しい食事療法の元一定量を体内へと送り続ける必要があるのです。お肉・お魚・たまご・豆腐については一度に多量のたんぱく質を摂取してしまいますし、食べ過ぎの傾向にある食品なので注意するよう心掛けましょう。甘い食べ物の場合でも意外な事にたんぱく質が多く入っているのです。お菓子は小豆や牛乳・卵を活用して作られているので、エネルギーが欲しいからと言って一気に食べると、たんぱく質の過剰摂取になります。例を挙げますと、ドーナツ1つ当たりには卵1個と同量くらいのたんぱく質が内包されています。腎臓病を患う方にお勧めしたい、たんぱく質の控えめな調整食が存在します。こう言った食品を適切に摂り入れる事で、そのままでは難しい食事制限が行いやすくなります。腎臓機能が下がっていくに従い、今以上に考えて食事を管理する必要があります。この他、糖尿病がある方でしたら血糖値を上げないために、エネルギー制限も求められます。食事内容は自己流で判断せずに、専門の知識を有する栄養士や医師の指導の元メニューを決めるようにしましょう。クレアチニンは筋肉中に存在している物質から作り出される老廃物で、腎臓内で分解された末尿と一緒に体外へ出されます。このクレアチニンの量は、筋肉や運動量と関係しているといわれます。故に、大抵の場合男性の方が高めの数値が出るようなのです。筋肉が衰えてくると、当然クレアチニンの数値も下がります。加えて、妊娠状態にある際は、尿と合わせて排出するクレアチニンの量が多くなるために、クレアチニン値が低くなります。日々の食事で得たたんぱく質は、体内でエネルギーに転じますが、ある程度は老廃物となり血液中に蓄積します。血液は腎臓の内部で分離され、不要な老廃物は尿として体外に追い出されます。たんぱく質を余分に摂れば、それだけ不要な老廃物が増えるので、腎臓への負担が増えてしまいます。正常な腎機能であるために、日頃からたんぱく質の摂取量には目を配る必要があります。けれど、たんぱく質は人体を動かす重大なエネルギー源となるため、適切な量は摂取する必要があります。徹底した食事療法を手掛ければ腎臓病に罹っていても、体内に老廃物や毒素は蓄積されていきません。老廃物がたまらなければ尿毒症を防ぎ、腎臓病の悪化を極力抑える事ができるのです。優れた効き目が出た際には、腎臓病はもう進行しなくなったのではないかと考えられるぐらいに遅らせられるケースもあったりします。食事療法は困難だと捉えられがちですが、実際はそこまで厳しいものではありません。食事療法と言うのは、患者が自主的に取り組める最善の手法になります。

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